突然ですが皆さんはスペインの「カナリア諸島」をご存知でしょうか。
耳にしたことがある方も、今初めて聞く方も、「スペイン」「島」という単語から何となく「あたたかくてカナリアがいる島」だからカナリア諸島かな、と思われる方は多いのではないかと思います。
カナリア諸島(カナリアしょとう、スペイン語: Islas Canarias)は、アフリカ大陸の北西沿岸に近い大西洋上にある、7つの島からなるスペイン領の群島です。カナリアス諸島ともいいます。その名前は7つの島のうちの1つであるグラン・カナリア島のラテン語名「Insula Canaria(「犬の島」の意)」に由来し、州の紋章には、7つの島々をはさんで一対の犬が描かれています。(出典: Wikipedia)
数年前の夏に、グラン・カナリア島に住む親友の家に滞在させてもらう機会がありました。
バルセロナから小型のジェット機で4時間かけて向かった先はまさしく南の島、という形容詞がぴったりの場所。
グランカナリア島で出会った人々は、「スペイン本土」に住む友人たちと比べると語尾をのばす独特の話し方をしていて、アクセントは私が昔住んでいた南米の国に近いものでした。
会話の中で使われている言葉は本土では使われていないものが沢山あり、その中には南米のスペイン語とまったく同じものもあればカナリア諸島のスペイン語独特の言葉遣いや言い回しもあります。一つ一つあげていくときりがないので以下に実際に体験した例を3つあげてみます。
1. 短距離バス
- スペイン本土: Autobús (アウトブス)
- グランカナリア: Guagua (グアグア)
- 南米: スペイン本土と同じ
キューバ、ドミニカ共和国などの中米ではGuaguaを使うようですが、南米諸国では Guagua は赤ちゃんのことを指すので、最初はとても驚きました。
2. ポテト
- スペイン本土: Patata (パタタ)
- グランカナリア: Papa (パパ)
- 南米: グランカナリアと同じ
3. 果物などのジュース
- スペイン本土: Zumo (スーモ)
- グランカナリア: Jugo (フーゴ)
- 南米: グランカナリアと同じ
ただ、この本土との差はあくまでも話し言葉にとどまり、新聞や雑誌、本は標準のスペイン語(カナリア諸島出身の執筆者であっても)が使用されていました。このあたりの差も、いわゆる「南米」のスペイン語と本国のスペイン語の違いに通じるものがあると感じました。
最後に、カナリア諸島へ旅行をしたら是非試していただきたい彼らのソウルフードを以下に2つご紹介したいと思います。
- 1. Gofio (ゴフィオ)
- カナリア諸島にもともと住んでいた先住民、グアンチェ族が食べていたといわれる「Gofio (ゴフィオ)」という名前のトウモロコシや小麦を炒った食べ物。日本でいうきな粉や麦こがしのような味がするのですが、様々なレシピで食されていました。
- 2. Papa arrugada (パパアルガーダ (しわしわポテト))
- 何ということはない茹でたジャガイモ(1時間くらいかけてゆっくり茹でられたもの)なのですが、現地では大人も子供もみんなこれが大好き!素朴でとてもおいしかったです。
是非レストランに入って、上記の2つのメニューを注文してみてください。
「通だね!」と褒められたり、「あれ?ここの住人?」などと驚かれるかもしれません。
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