「カメラ」という言葉の語源について、聞いたことはあるでしょうか。
その由来は、ラテン語で「暗い部屋」を意味する「camera obscura(カメラ・オブスクラ)」と呼ばれる光学装置にあります。カメラの前身とも言われるこの装置は、ボックスの壁に穴を開け、光を取り込むと反対側の壁に外の景色が倒立して映し出される仕組みになっています。
初期のカメラ・オブスクラは部屋と同じくらい大きなものでしたが、次第に穴の代わりに凸レンズが装着されるようになり、現在のカメラの原型となる小さな箱型のものが普及していきました。立体的なものが忠実に平面に映し出されるため、15世紀ごろから画家がデッサンをする際に重宝されていたといいます。
ちなみに「レンズ」は、凸レンズの形状がレンズ豆(ラテン語でlens)に似ていることからその名が付いたそうです。また、一眼レフカメラは1つのレンズ(=一眼)とミラー(=レフ)を内蔵することからこのように呼ばれています。レフは「光を反射する」という意味のドイツ語「reflex(レフレックス)」からきており、ミラーのことを指します。
イデアではカメラに関わる仕事も多いのですが、こうしたカメラ関連の語源については、先日千代田区にある日本カメラ博物館に立ち寄った際に初めて知りました。
日本カメラ博物館 JCII Camera Museum (jcii-cameramuseum.jp)
日本カメラ博物館は、カメラの発展の歴史が体系的に展示されている博物館です。日本を代表するカメラメーカーの歴代モデルはもちろんのこと、木製のものや有名デザイナーがデザインを手がけた製品など、世界中から集まった貴重なカメラが数多く展示されています。
中には、遊び心にあふれたこんな製品も紹介されていました。
・ペンタックスオプティオ NB1000
PENTAXとブロックおもちゃブランドのnanoblockとのコラボによって発売された製品です。付属や市販のナノブロックを使ってボディの外装をアレンジすることで、オリジナルのカメラを作ることができます。
Optio NB1000|コンパクトデジタルカメラ | RICOH IMAGING (ricoh-imaging.co.jp)
そのほか、カメラの内部構造が一目で分かるように縦半分に切られたカットモデルや、一見ステッキやマッチ箱にしか見えない世界大戦や冷戦時代のスパイカメラの展示、実物に触れながらカメラの歴史を感じられるコーナーなどもあり、様々な角度からカメラについて知識を深めることができました。
今回ご紹介したカメラの博物館以外にも「世界のカバン博物館」や「ボタンの博物館」、「お鍋の博物館」など、専門的でマニアックな博物館はいろいろあるようなので、みなさんも気になる展示を見つけ、訪れてみてはいかがでしょうか。
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