2010年春、夫が中国上海市に駐在することになり、家族で海外引越をしました。上海は日本人がとても多く住んでいる都市です。初めての海外生活としては恵まれた環境だったと思いますが、引越はとても大変でした。その時の経験談です。
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船便(出発の約1か月前に発送、受取は最長2か月後)
大きな荷物や重いものは船便で送ります。日本~上海は距離が近く、旅客船なら2日間で到着します。しかしながら、船便は通関手続きにとても時間がかかります。実際に現地で受け取ったのは、発送から1か月半後でした。
上海では家具・家電付きの部屋を借りることが決まっていました。そのため、大きな家具類は子供(小学生)の学習机と椅子、カラーボックスのみでした。
衣類は目的地の気候に合わせる必要があります。上海の緯度は鹿児島県と同じくらいで、四季があり、日本と気候が似ています。家族の衣類はすべて持っていきました。
また、現地生活に備え、保存期間が長めの食品(調味料や乾物など)を買い込み、荷物に入れました。ただし、お酒やみりんなどアルコールを含むものは一切不可でした。
日本の家電は、電圧が異なるため、通常は中国で使えません。住居に中国電圧コンセントしかない場合、変圧器を接続して日本の家電を使う方法もあります。入居予定の日本人駐在者向けマンションには、例外的に、日本電圧と中国電圧、両方のコンセントが設置されていました。そのため除湿機やドライヤーなど数点の家電を持っていきました。
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航空便(出発の1週間前に発送、受取は2週間後)
直前まで使用し、到着後すぐに使いたいものを航空便で送ります。子供が日本人学校に通学する予定だったため、ランドセルや学用品、台所用品を入れました。
これら船便と航空便は、運送会社に指示された通り、箱1つ1つについてすべての品目/数量/金額リストを作成しました。気の遠くなる作業でした。
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手荷物(出発時に持参)
航空便が到着するまで生活できるよう、着替えなどを大きなトランクに詰め込みました。航空会社の荷物規定を確認し、制限重量以下に収まるようにします。航空会社によって違うと思いますが、利用した航空会社では、海外引越時の荷物制限は多めに設定されていました。重さを量るため、トランクをかかえては体重計に乗り中身を調整、を繰り返しました。トランクだけでは足りず段ボール箱も使いました。段ボール箱は持ち運びにくいので、家から宅配便で空港に送りました。
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トランクルーム(日本に残すもの)
上記以外の残ったものすべてを、会社が契約した業者の倉庫に納めます。駐在が終わるまでトランクルームの荷物を取り出すことはできません。出発直前まで使っていたけれど持っていくのをあきらめた愛用の品もいくつかありました。
上記のように苦労して荷物を発送しました。現地に到着後は、時間差で届く航空便・船便の受取と荷ほどきが待っていました。国内の引越の5倍の気力・体力が必要でした。
同じ海外引越であっても、留学や単身の場合は、もっと荷物は少ないはずです。航空便だけを利用するなど、もっと身軽に出発できるでしょう。よいお引越しを!
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