英語以外の言語からきた外来語

先日、あるコーヒーショップの店頭で

『秋の限定商品 マロンラテ』

と書かれたボードを見かけました。

それでふと思い出したのですが、そういえばこの「マロン」という言葉、元は英語じゃないんですよね。(英語ではチェスナット:chestnut

日本では、栗を使った洋菓子の名前と言えば大体が「マロン○○」だし、カタカナ言葉で「チェスナット」はほとんど見かけません。フランス語marronから来た「マロン」の方が浸透しているようです。(ちなみに「ラテ」も英語ではなく、牛乳の意のイタリア語latteです。)

日本語の中で使われるカタカナ言葉には、英語以外の言語に由来するものがたくさんあります。英語だと思って会話で使ったら通じなかった…ということもあるかもしれませんね。いくつか例を集めてみました。

  • アルバイト
    ドイツ語で「労働、仕事、研究」の意味を持つArbeitが語源です。明治時代の学生たちが「内職」の隠語として使ったのが始まりと言われています。けっこう古い起源をもつ言葉であることに驚きです。
  • アンケート
    フランス語のenqueteに由来する言葉。(英語:questionnaire
  • インフルエンザ
    イタリア語で元来「影響」の意味を持つinfluenzaが語源。イタリア語読みだと「インフルエンツァ」なので、「インフルエンザ」は読み方だけ英語式ですね。influenzaは英語にもなっていますが、英語でインフルエンザを指すときは短縮形の fluを使うことが多いようです。
  • オルゴール
    オランダ語・ドイツ語でオルガンを意味するorgelが語源。英語ではmusic boxまたはmusical boxと言います。
  • ゴム
    オランダ語のgomに由来する言葉。(英語:rubber
  • バカンス
    フランス語vacancesが元となっています。英語のvacationに相当しますが、「バケーション」というよりももっと長期間でゆったりした休暇のイメージでしょうか。vacancesはもともと「空(から)、空白、無」といった意味の言葉。日常を離れて仕事も忘れて、頭を「空っぽ」にできるような、フランス式の長いお休みのときには、「バカンス」と呼びたい気分ですね(日本でどれくらい実用されているかは疑問ですが・・・)。
  • ベランダ
    元はポルトガル語のveranda/verandahです。英語でも同じ言葉が使われますが、主に1階の外に張り出した屋根付きスペースのことを指すようです。日本の「ベランダ」のように2階以上に張り出した部分は、英語ではbalconyと呼ばれます。

以上はほんの一例ですが、調べていると、食文化や芸術、ファッションの分野はフランス語から、医療や学術、登山などの分野はドイツ語から来ている用語が多いなど、いろいろな背景が見えてきて面白いです。

また、古くから日本と関係の深いポルトガルやオランダからは、多くの言葉が私たちの日常生活に取り入れられています(ポルトガル語より「パン」、オランダ語より「ランドセル」など)。中には漢字まであてられて日本語化しているものもあるようです(「ポン酢」はオランダ語のponsから、「合羽」はポルトガル語のcapaから)。

そしてここでは取り上げませんが、ロシア語や中国語、アラビア語など西欧以外の国の言語に由来する言葉も結構あるようです。カタカナ言葉から、世界の国々との深いつながりを垣間見ることができますね。

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