Almost there!

1年ほど前にスマートウォッチを購入した。
その前から運動不足を自覚して、週に数回きまぐれにジョギングなど始めてはいたけれど、スマートウォッチを着けるようになってからはより意識的に体を動かすようになった。…というと聞こえはいいが、実際のところは手首のそれにより軽いプレッシャーを感じつつ過ごす毎日だ。

このスマートウォッチでは1日の消費カロリーなど3つの目標数値を自分で設定することができ、ユーザーは目標達成を目指しながら運動習慣を身につけるわけだが、そのサポート機能として通知メッセージで叱咤激励(?)してくれるというものがある。
目標クリアすると「やりました!」とほめてくれるし、夕方ごろになっても進捗が滞っていると「まだ時間はありますよ」とつついてくれる。つられて頑張って1週間連続クリアを達成すると、週末には「来週もできますか?(できますよね?)」といったメッセージで背中を押してくれる(というか圧をかけてくる)。終わりがない。

大事なのは運動習慣への意識づけ、たまに目標達成できない日があっても別にいいじゃないか。そう頭では思いつつも、「○日連続で達成中」が途切れるのもくやしい気がして、基本的には毎日なんとかクリアするようにしている。ちょっとそこまで買い物に行くのをわざわざ「ウォーキング」エクササイズと認識させたり、就寝前にあわてて「柔軟体操」と称してストレッチしてみたりするなど、多少の無理やり感は否めないが。

エクササイズ以外にも、日常生活における座りすぎ防止のため、座りっぱなしで1時間経過しようとすると立ち上がって体を動かすように促される。在宅勤務でひとり黙々とデスクワークをしていると、1時間なんてあっという間に過ぎてしまう。集中して作業していたり会議中だったりすると通知をスルーしてしまうこともしばしばだ。
こうした通知がうっとうしく感じる場合はもちろん通知オフにすることもできるが、普通に生活するだけでは思っている以上に体を動かせていないことを自覚するためにも受け取ることにしている。

最近、ふと思いついてスマートウォッチの表示言語を英語にしてみた。
設定した目標クリアまであと少し、というタイミングで“Almost there!” と表示された。ほとんど、そこ(=目的地)つまり「もうすぐ到達、あと少し」。初めて知ったというわけではないが、実際の状況に即して目にするとあらためてなるほどなあと思った。
腕時計の文字盤サイズという限られた表示スペースなので、通知メッセージには短いフレーズが多用されている。いろんなちょっとしたフレーズについて「英語ではこう言うのか」と知ることができて面白い。「通知慣れ」して目標クリアのモチベーションが下がってきたら、また別の言語に表示を切り換えてみようかな。

こうして執筆している間にも、そろそろ立ちましょうという通知を受けた。記録を見ると既に2回ほどこの通知を無視していたようだ。立ち上がると腰から脚にかけて重たくだるい感じがしたが、それまで気付いていなかった。
手元から ”Almost there!“ と励ましを受けながら、”You hit all 3 goals!” で小さな達成感を重ねながら、まだ当分は続けられそうな気がする。

最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございます。

株式会社イデア・インスティテュートでは、世界各国語(80カ国語以上)の翻訳、編集を中心に
企画・デザイン、通訳等の業務を行っています。

翻訳のご依頼、お問わせはフォームよりお願いいたします。
お急ぎの場合は03-3446-8660までご連絡ください。