折り紙の魅力 改めて世界に発信できるかな

折り紙について語ります。

もともと美術工作一般が好きな性分です。
幼いころから今に至るまで、近所の工場の木材の端切れや粘土で何かつくってみたり、油絵を描いてみたり、かぎ針で小物を編んでみたり、レジンでアクセサリーを作ってみたり、ペーパークラフトで立体作品を作ってみたり、細かい切り絵に挑戦してみたり…と色々手を出してきました。そのなかでも一貫して好きなのは「折り紙」です。

折り紙といえば高校時代、同じ美術部の友人と、当時100円のチロルチョコ10個入りを駅のキヨスクで購入し、1時間かかる学校からの帰りの電車でふたり、チョコを食べた後の包み紙で鶴をはじめ色々な作品を折ったことを思い出します。
特に何か願いがあった訳ではないけれど「お菓子の紙で千羽、鶴を折れたらすごいよね!」と盛り上がったりもしました。
しかしながら途中から大学受験の勉強が忙しくなり、彼女は理系であり、わたしは文系であり、下校時刻も合わなくなり、たとえ一緒に帰ることができたとしても、電車の中で即寝落ちすることが多くなり…結果、千羽には遠く及ばなかったのも、懐かしい思い出。

同じく通学時に電車内で、折り紙を折るわたし達を見て、タバコの銀紙を使って様々な作品を折るおじさんに出会ったこともあります。
キリンやらペンギンやら色々な動物を、たった1時間で4-5作品も目の前であっという間に高いクオリティで折り進め、すべてプレゼントとして頂戴いたしました。
魔法のように繰り出される折り紙作品に、満員だった車内でわたし達の周辺にから感嘆の溜息が漏れる…という素敵な空間になったのは、大変印象的でした。

そんな、なんとなくだけれどもささやかな思い出のつまった、折り紙。
今でもイデア社内で昼休みにちょっと、ガムの包み紙なんかで何か折ってみたりして。
無心になって折った後はなんとなく、こころが落ち着きます。

ちなみにわたしには、海外でとっておきの「コミュニケーションの糸口になる」お気に入り作品があります。
それは「ぱたぱた鶴」。
基本形の鶴と違い、羽をはばたかせることができます。

「コミュニケーションの糸口になる」ことを認識したきっかけは、いつだか海外旅行中の電車内で、友人と会話しながら何気なく何かの端紙で、ぱたぱた鶴を折っていたときのことです。
目の前に座っていたカナダ人ご夫婦が、まるで漫画のように目を丸くして”Amazing!” “Fantastic!!”と感動し、話しかけてくれました。
とても嬉しくて、どうぞどうぞ!とそのぱたぱた鶴をお渡ししました。
そのご夫婦は大変喜んで「大切にするよ」と持ち帰ってくれました。
その後の車内移動中も、カタコトながら会話が弾んだのが忘れられません。

そしてそのとき、いつだかタバコの銀紙を魔法のように折って作品にしてくれた、あのおじさんの面影が頭をよぎりました。
おじさんとも、ご夫婦とも、どちらも一期一会ではありましたが
「折り紙っていいな、折る紙ってなんでもよくていいんだよな。
何よりそこから生まれる、世代や言語を超えたコミュニケーションってなんだか、ありがたいなあ。」
と思った次第です。

さて、ここで「ぱたぱた鶴」自己流バージョンをスライドショーと簡単な動画でご紹介します。
(鶴の折り方をご存知のかたへ:最後のしっぽまでの折り方は、基本形の鶴と同じです。最初のスライドショーは飛ばしていただいても大丈夫です)

鶴の基本形、ひし形まで↓

 

ぱたぱた鶴の作りかた~羽ばたかせかた↓

 

なお、ぱたぱた鶴はインターネットでも折り方はたくさん出回っていますがそれらは「頭~胴」の部分が太いものが一般的です。
しかし今回ご紹介しているぱたぱた鶴は、いわゆる鶴の基本形を「頭~胴」の部分に活かすことで、よりスタイリッシュな形になっていると思います。
また、折り上げた後に「優雅にぱたぱたさせるポイント」が以下2点あります。

  • 完成前に羽と胴体の間に指を差し込み、羽全体を湾曲させること
  • 羽ばたかせるときに、片方の手で胴の根元だけを抑えて、もう片方の手でしっぽの先だけを引っ張ること

皆さんも旅のお伴に、折り紙をリュックにしのばせてはいかがでしょう。
いや、折り紙をわざわざ用意しなくても、いつでもそこに紙のひと切れさえあれば、それがコミュニケーションのチャンスです。
そしてぱたぱた鶴に限らずですが、折り紙は海外旅行において会話の糸口になるだけでなく、気軽に渡せるプレゼントとして、なかなかの魅力を発するものだと思います。

折り紙の魅力、改めて世界に発信できるかな。

最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございます。

株式会社イデア・インスティテュートでは、世界各国語(80カ国語以上)の翻訳、編集を中心に
企画・デザイン、通訳等の業務を行っています。

翻訳のご依頼、お問わせはフォームよりお願いいたします。
お急ぎの場合は03-3446-8660までご連絡ください。