
昔、家族で4年間、中国上海に住んでいました。上海は中国一の経済都市で、レストランが豊富にあります。上海・四川・香港・広東・湖南・新疆など各地方料理、点心、蘭州ラーメン、などのレストランがあり、バラエティ豊かです。家族で外食も楽しみましたが、普段は毎日料理をしていました。
スーパーマーケットやローカルな市場に行くと、日本のスーパーマーケットにあるのと同じ野菜も沢山売られていました。見慣れない野菜を見つけると勇気を出して買って調理していました。それらをいくつかご紹介します。
白菜(バイツァイ)
日本の白菜よりも小さめで、味は同じですが柔らかい食感でした。白菜は日本の野菜だと思っていましたが、意外にも、明治以降に中国から伝来したのだそうです。
中国語で「白菜」は「bái cài(バイツァイ)」と読みます。「百財」「bǎi cái(バイツァイ)」と発音がとても似ています。(カタカナで表すとどちらも「バイツァイ」になってしまいますが、音の高低(四声)が違います。)
「百財」は「たくさんの財産」を意味するため、「白菜」は財運の縁起物として好まれるようになりました。翡翠で作られた白菜の置物を博物館などでご覧になったことがあるかもしれません。
鸡毛菜(ジーマオツァイ)
日本語の漢字では「鶏毛菜」と書きます。その名のとおり、葉が鳥の羽のような形をしています。味にくせが無くおいしいので、よく食べていました。スープにしてもあまりクタッとしません。シンプルに炒めてもおいしいです。
塔菜(ターツァイ)
冬が旬の野菜です。日本のスーパーでも時々見かけます。ターツァイという名は中国語で「押し潰された」という意味から名付けられたのだそうです。濃い緑色の葉が平たく広がった形をしていて、日本の「ちぢみほうれん草」に似ています。ほうれん草のようなアクは無く、炒めるとおいしいです。
芥兰(ジエラン)
日本語の漢字では「芥蘭」と書き、「カイラン」「カラシナ」などと訳されます。中国や東南アジアではポピュラーな野菜で、チャイニーズブロッコリーと呼ばれることもあるようです。菜の花の茎をより太くしたような、歯ごたえのある野菜です。「蚝油芥兰」(ハオヨウジエラン、カイランのオイスターソース炒め)は広東でポピュラーな料理だそうです。
茭白(ジャオバイ)
日本ではマコモダケと呼ぶ、イネ科の野菜です。初めて見たとき、タケノコに似た皮がついているけれど白くて細いし、何の野菜だろう?と思いました。
シャキシャキした食感で、タケノコとエリンギの中間のような歯ごたえがあります。薄切りにして炒めて食べていました。新鮮なものは生でもおいしいそうです。
日本では限られた地域でしか生産していないようでなかなか見つけられないのですが、また食べたいと思っています。
蒜苔(スアンタイ)
日本では「にんにくの芽」と呼び、お店でも時々見かけます。本当は「芽」ではなく、にんにくが花をつけるために伸ばす「花茎(かけい)」を収穫したもので「茎にんにく」とも言います。「蒜苔肉丝」(スアンタイロースー、にんにくの芽と豚肉の炒め物)などがおいしいです。
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