答えを見る前に、ちょっと考えてみてください。
100ぐらいでしょうか?あるいは300、それとも500?
『ラルース言語学用語辞典』によると、約2800語とされていますが、5000~8000語とカウントされている調査もあるそうです。
これらの数字を眺めてみると、思っていたよりも多い、ということは分かりますが、調査によってまったく違う数が挙げられているのはなぜでしょうか?
理由の一つに、あることばが言語なのか、方言なのか、判断に迷うケースが多いことが挙げられます。
例えば、イタリアのサルデーニャ島で話される「サルデーニャ語」は、一つの言語として考えられることが多いのですが、同じくイタリアの島のことばであっても、シチリア島で話されていることばは「シチリア方言」と考えることが一般的です。
海外のことばかりではなく、日本についても同じことが当てはまります。Ethnologueによると、日本ではなんと15言語が話されているそうです。日本語、アイヌ語の他にも、宮古語、八重島語、与那国語、与論語などがカウントされています。
このように、結果が大きく異なってしまう理由は、言語と方言を分ける基準は、数値に置き換えて明快に決められる性質のものではないからのようです。
世界の言語数を決める上でのもう一つの要素は、言語数が変動していることです。
UNESCOの調査によると、世界の言語の約40%は絶滅の危機にあるといいます。
英語やフランス語などの大言語が世界にどんどん広がっていく一方で、少数言語の話者は減っているようです。
未来のことは分かりませんが、世界の言語数は減少傾向にあるということはいえそうです。
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