世界の休日(モンゴル)

ツァガーンサル

モンゴルの休日で代表的なものは、正月(1/1)、ツァガーンサル(2月初旬)、革命記念日(7/11)、独立記念日(11/26)があげられます。

中でもモンゴル人たちが最も楽しみにしているのがツァガーンサル(モンゴルの旧正月)です。ツァガーン(中国内モンゴル自治区方言では「チャガーン」)は「白い」、サルは「月」を表します。ツァガーンサルは、モンゴルの陰暦で新年にあたる2月初旬に祝い、毎年日が異なります。1206年に初めて国の行事として認められたと言われており、当時は秋に行われていたものが、1267年、フビライ・ハンの統治期に春に行うようになったと史記に書かれています。寒く厳しい冬が明け、暖かい春の訪れを喜ぶ意味がこめられており、新しい気持ちで新年が迎えられるよう、人々はツァガーンサルに向けて何日も前から準備をします。

holiday-640x470

ツァガーンサルの大晦日にあたる日を「ビトゥーン」

(「閉じる」の意味)といい、その夜にさまざまな食事が食卓に載せられます。まず、ヘヴィーンボーヴという揚げ菓子、オーツ(羊の尻尾の脂肪)、チーズなどの乳製品、そしてボーズやバンシなどの小麦粉の生地で包んだ蒸しギョウザのようなもの。どれも「白い」ものが多く、「乳」がモンゴル人にとって神聖で、最上の食べ物とされていることに由来します。

ビトゥーンの夜に行う儀式は地域によっても異なりますが、いずれも新年を明るく迎えるための大切なしきたりです。「古い服を着てはいけない」、「動物を殺してはいけない」など、ビトゥーンの夜にしてはいけないこともいくつかあります。

ツァガーンサルを迎えたら、まず神様にお祈りをし、若い者は年長者に挨拶をしてまわり、その後は食べたり飲んだりして家族でのんびりすごします。また、新年の三が日は親戚や近所の挨拶まわりをし、お互いに食事や飲み物をふるまいます。

もしこの時期にモンゴルへ行き、遊牧民の家を訪ねることがあれば、「アマルバイノー」と言ってみましょう。人々はあたたかく出迎え、「白い」ごちそうをふるまってくれることでしょう。

最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございます。

株式会社イデア・インスティテュートでは、世界各国語(80カ国語以上)の翻訳、編集を中心に
企画・デザイン、通訳等の業務を行っています。

翻訳のご依頼、お問わせはフォームよりお願いいたします。
お急ぎの場合は03-3446-8660までご連絡ください。