英語のメールの表現 書き出しについて

イデア・インスティテュートでは様々な言語のネイティヴスピーカーの方が翻訳やチェックをすることがあり、そのような仕事の連絡は英語のメールでしています。私は英語でメールをするようになって間もないので、やり取りをする中で色々な表現を学んでいます。その中からビジネスメールの書き出しについてご紹介します。

まずは宛名です。
英語ではビジネスの相手でも敬称をつけずにファーストネームで呼びかけることが多く、相手との親しさなどで宛名の書き方を使い分けます。

初めての人には
“Dear Mr/Ms. + 名字(ファミリーネーム),”

相手の性別がわからなければ、敬称はつけずにフルネームで書く場合もあります。
“Dear + フルネーム,”

ある程度親しい人には、少しあらたまって“Dear + 名前(ファーストネーム),”、親しい仕事相手や同僚などには“Hi/Hello + 名前(ファーストネーム),”から始めます。[i]

私は翻訳者へのメールでは“Dear + 名前(ファーストネーム),”に、日本語の敬称の「さん」=“-san”をつけることもあります。

「さん」については以前の記事でも取り上げられています。

世界共通の日本語?~敬称「san」~

次に、あいさつ文です。
日本語のメールでは「お世話になっております。」から書き始めることが多いのですが、英語ではどう書けば良いものか調べたところ、「英語のビジネスメールでは、挨拶は書かないか、なるべく手短にして要件に入ることが大切。親しい人にはひと言軽いあいさつをすることもあります。」[ii]とのことでした。

私はよくメールのやり取りをする相手の場合は相手を気遣うような意味のあいさつ文から始めています。

“Hope you are doing well.”
「お元気のことと思います。」[iii]

同じ意味ですが少し硬い表現で、“I hope this message finds you well.”という表現も使えます。

初めてメールをする相手には、自己紹介から始めます。

“I’m writing for the first time.”
「初めてご連絡します。」

“Im of … corporation.”                       ※ofはfromやatなどでもOK。
「…社の~です。」[iv]

余談ですが、「はじめまして。」という意味で“Nice to meet you.”というあいさつを入れると、返信に“Nice to e-meet you!”と書いてある場合があり、メールで知り合うことをe-meetと表現するのはおもしろいなと思いました。

また、誰かの代理でメールをしているときはこのように書きます。

“Im writing you on behalf of .”
「~さんの代理でメールしました。」[v]

~に入る名前は、宛名についてご紹介したのと同じように、相手との親しさなどで書き方を使い分けます。日本語では社外へのメールで社内の人の名前を示す場合は敬称をつけませんが、英語では社内の人にも敬称をつける場合があります。

そして何度も続いているメールのやり取りの中では、前回のお礼“Thank you for your reply.”「ご返信ありがとうございます。」から始めたり、用件だけを書いたりしています。

用件の書き出しは次のようなものがあります。

“We are writing this mail regarding …”
「…の件でメールしました。」

“We are writing to confirm …”
「…の確認でメールしました。」[vi]

ぜひ英語でメールをするときには参考にしてください!

[i] 株式会社KADOKAWA『失礼のない表現を、ぱっと探して、すぐ書ける!英文ビジネスメールモノの言い方辞典』(2016)上野陽子、P.18-19
[ii] 同上P.20
[iii] 同上P.45
[iv] 同上P.40
[v] 同上P.30
[vi] 同上P.28-29

最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございます。

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