外来語と洋食

日本には「外来語」という言葉のジャンルがありますね。
Googleで検索してみたところ、「他の言語からはいって来て、もとの言語本来の言葉と同じように用いられる語。」と表示されました。

英語やその他の外国語を日本語に訳そうとするとぴったりの言葉がみつからなかったり語感が悪かったりしたために、原語に近い音をカタカナで表記したものが外来語かと推測しますが、使っていくうちに少しずつ変更して、そのうちあたかももともと日本語だったかのようになって使われている「外来語がもとになった日本語」も数多く目にします。例えば、“Air conditioner”は「エアコン」、”Convenience store”は「コンビニ」になって定着してしまいました。

いわゆる洋食にもそんな「外来語」や「外来語がもとになった日本語」があふれています。
カレーライスにハヤシライス、オムライス、コロッケ、スパゲティナポリタンなどの名前のルーツは英語だったりフランス語だったりするわけですが、海外に行って食べようとしてもなかなかみつからない日本独自の料理ですよね。
Wikipediaによると、「洋食とは広義では西洋料理全般を指し、狭義では日本で独自に発展した西洋料理を指す。」そうですが、一般的には後者を指すことが多い気がします。
おいしいものをみつけると、海外のものでもどんどん取り入れる、そして日本で手に入る材料で作り、日本人の好みに合わせて発展させて行く・・・。外国語を取り入れ、その「外来語」を使いやすいように進化させていったと同様に、味についても日本人はクリエイティブだなあと思います。

さて、その洋食の中でわたしが一番好きなのがオムライスです。
子供の頃父が連れて行ってくれた浅草の老舗洋食店や、オムライスの元祖とも言われる銀座の老舗洋食店、日本橋の名店などなど、あちこち食べ歩きし、数年前からはSNSでごくごく少数の友人と「おいしいオムライスを食べて幸せを感じる会」なるグループを作り、おいしいオムライスを食べたときに写真や感想を投稿するということをしています。
わたしよりオムライス好きなメンバーが貢献してくれたおかげで、数十件の投稿が集まりました。

映画「たんぽぽ」の公開を機に、「たんぽぽオムライス」と言われるふわとろ(またはドロリ)系を出すお店も増えましたし、中のライスもケチャップ味のチキンライスだけでなく、バターライス、カレー味のものもあります。また、ソースもケチャップだけでなく、トマトソース、デミグラスソース、ホワイトソース、明太子ソース、果てはかつお出汁で作ったあんを使ったものまであります。色々な味が楽しめるのは良いのですが、わたしはなんと言っても昔からの洋食屋さんのオーソドックスな、チキンライスを卵で包んでケチャップをかけた紡錘型のオムライスが好きで、以前の職場の近くにある小さな小さな居酒屋さんのオムライスが一番好きだったりします。

オムライス食べ歩きを再開し、オムライス好きな皆とオフ会をやろう、皆で一斉にオムライスを頬ばろう!と思っていたのですが、コロナ禍のせいでいまだ実現できずにいます。
そんな中、石川県の宝達志水町と高知県の日高村ではオムライスで町おこしをしているという情報を目にしました。特に日高村には「オムライス街道」なるものがあり、オムライスを提供するレストランのスタンプラリーはもう10年目になるそうです。
これはちょっと行ってみなければいけませんね。来年あたり旅行を計画してオムライスのはしごをしてみようかと思っています。

前によく友人たちと宴会をやっていた小さな小さな居酒屋さんのオムライス。わたしはお酒が飲めないので、友人たちがビールを飲んでいる間、オムライスを頬ばります。

 

御徒町の洋食屋さんのオムライス。上にかかったケチャップは自家製だそう。

 

数年前にたまたま恵比寿近くを歩いていて飛び込んだお店のオムライス。おしゃれな見た目ではありませんが、おいしかったです。

 

浅草の老舗のオムライス。丁寧に作られたことがわかる美しいオムライスです。

 

日本橋の洋食屋さんのオムライス。ハヤシライスのハヤシをオムライスにかけたもの。個人的にはオムライスとハヤシライスは別々に食べたかったです。

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