~外国のお菓子~

父の仕事の関係で、外国のお菓子は小さいときから身近な存在でした。
海外出張のお土産や、商品が正式輸入される前にサンプルとしてもらったお菓子が【見本】のスタンプを押されて家の段ボールにたくさん入っていました。小学校から帰ってきて姉と争うように好きなお菓子を選び、包みを恐る恐る開いたときのドキドキ感。今ほど外国のお菓子が手に入りやすくなかった時代です。ピンクや白・黄色のカラフルな色にちょっとギョっとしながらも口いっぱいにほおばっていました。父に「美味しかった?」と聞かれるたびに「美味しかったからまた食べたい!」「甘すぎてあまり好きではない」「色が綺麗だけれどあまり食べる気が起きないかも」などとちょっと偉そうに感想を伝えたことを覚えています。

当時、私が大好きだったお菓子が3つあります。

1つ目はチュッパチャプス

スペイン生まれの棒付きキャンディーです。
見た目の可愛さ、当時の日本にはない味の豊富さが大好きでした。日本のお菓子にはあまりなかった鮮やかな色が印象的で、私は特にピンクのストロベリー味がお気に入りでした。大人になってから口にすることはなくなりましたが、今でも店先でみかけるとやっぱりかわいいなあと思って眺めてしまいます。

2つ目はストロープワッフル

オランダ生まれのワッフルです。甘いキャラメル味のシロップがワッフルの間に挟まれていて少しシナモンの香りがします。そのまま食べても美味しいですが、トースターで少し焼いて中のシロップを溶かしてみてください。溶けたシロップとサクサクのワッフルを一緒に食べたときの感動!大人になった今、コーヒーや紅茶と一緒にいただくことが多く、何回食べても優しい味にほっとします。ここ数年、日本でもよく見かけて手に入りやすくなっているのは嬉しい限りです。

3つ目はキンダーサプライズ

中におもちゃが入っているイタリア製の卵型のチョコレートです。薄いミルクチョコレートはとても美味しく、今回は何のおもちゃが入っているのだろう、とワクワクするので楽しみが2倍になります。姉と一番取り合ったお菓子はこれだったような…?日本では残念ながら今は販売されていないようですが海外旅行先で見つけると必ず手に取ってしまいます。

そしてお菓子といえば忘れられないのが、小学生時代に両親から誕生日にプレゼントされた本、ロアルド・ダール作の『チョコレート工場の秘密』。読書とお菓子が大好きな私にとって、とても大切な一冊になりました。「チョコレート工場」という響きだけでも夢がつまっているのにさらに不思議なお菓子がたくさんでてきて、次はどんなお菓子が出てくるのだろう、と自分も主人公になった気分で読み進めてしまいます。個性的な登場人物も面白く、なかでもとっても印象的だったのがチョコレートの川と魔法のガム。川全体がチョコレート?噛むだけでフルコースが味わえる魔法のガム?想像の中でお菓子を味わい、何回読んでも楽しい本でした。

外国のお菓子も手に入りやすい時代になりました。
輸入食品スーパーなどで新しいお菓子をみかけると今でもとても気になってしまいます。円安や物価高の影響もありしばらく海外に行くのは難しそうですが、近い将来直接買いに行ける日が来ることを夢見て、今は外国のお菓子を食べることでちょっとした旅行気分に浸ることにします。

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