2024年現在、日本には26件の世界遺産が登録されており、そのうち文化遺産が21件、自然遺産が5件です。さて、その文化遺産のうち1件は2024年7月に新たに登録されたものですが、どこかご存じでしょうか?
答えは、新潟県にある「 佐渡島 の金山」です。山の地表を上から掘り進めるうちに山が割れてしまったという「 道遊 の 割戸 」は、佐渡島の金山のシンボルとして有名ですね。ヨーロッパなどでは採掘作業の機械化が進んでいた鎖国下の江戸時代、佐渡島の金山では採掘から精製までを全て手作業で行いながらも世界的に優れた量と質の金生産を誇り、独自に発展したその高度な技術と生産・管理システムに大きな価値があるのだそうです。数年前にちょうど佐渡島旅行で金山に行ったので、金山内部の写真を少しだけご紹介します。
金山内部は1年を通して気温が10度前後で、私が訪れた真夏の8月末でも寒いくらいでした。狭く薄暗い坑道には人形や採掘道具が置かれ、当時の作業の様子が再現されています。人形が話す音声が流れる箇所もあり、当時こんな会話をしながら作業していたのかなと思いを巡らせてしまいます。豊かな鉱脈発見を願って神事を行い、祝歌を歌うこともあったそうです。
2024年9月には、観光庁が選ぶモデル観光地(インバウンド誘客にふさわしいとして集中的に施策を行う観光地)に佐渡・新潟エリアが新たに選ばれたというニュースもありました。佐渡島は海も山も美しく、また私が訪れた時は収穫目前の黄金色の稲田があちこちに広がっている風景にもうっとりしたものでした。金山のような文化的な見どころだけでなく、自然や綺麗な景色にも事欠かないというのはとても魅力的ですね。
最後に余談ですが、佐渡島で食べた「岩もずく」のもずく酢がとてもおいしかったです。スーパーでよく売っている一般的なもずくよりも細めで、シャキシャキとかなり歯ごたえがありました。都内ではあまり見かけないのが残念ですが、ぜひまた食べたいです。
■参考ウェブサイト
・佐渡島の金山(文化庁)
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/sekai_isan/suisenchu/pdf/94001701_01.pdf
・モデル観光地プレスリリース(観光庁)
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