オージービーフを食べよう!

オーストラリア産の牛肉いわゆるオージービーフは、日本国内の牛肉消費シェアの約1/3を占めています。その魅力の秘密をお教えします。

・豊かな自然環境で育ったナチュラルなビーフ

オージービーフの特長の1つは牧草を食べて育つグラスフェッド(Grassfed)がメインということ。そしてその中でも特に豪州南部のビクトリア州やタスマニア州など、気候が温暖で雨の多い地域で育つ牛はパスチャーフェッド(Pasturefed)と呼ばれます。
その特徴は牧草の違い。栄養豊富なイネ科のライグラス(ryegrass)やマメ科のクローバーなどをたっぷり食べて育った牛の肉はグラスフェッドでもほどよいサシ(marbling)が入り、赤身肉は柔らかく肉本来の味が楽しめます。
この地域で飼育される肉牛は主に、英国系(British breed)のアンガス種(Angus)やヘレフォード種(Hereford)で、美味しい牛肉ができることで知られています。

・キングアイランドのブランド牛

日本でも「松坂牛」や「近江牛」など、産地の名前がブランド化された牛肉が売られていますが、オーストラリアで有名な牛肉の産地の1つに「キングアイランド King Island」があります。メルボルンとタスマニアの間のバス海峡に浮かぶ島で、面積は1100㎢。「小さな島」と書こうと思いましたが、調べてみると沖縄本島(1207㎢)より少し小さく、佐渡島(854㎢)よりも大きい島です。

島全体が牧草地であり、山にさえぎられることなく吹き抜ける海風からミネラル分をたっぷり吸収した牧草を食べて育ったキングアイランドビーフは豪州随一のブランド牛です。
20年以上前になりますが、島で唯一の「と畜場」(abattoir)の工場長の家でバーベキューをご馳走になったことがあります。あっさりした中に肉の旨味があるステーキは、塩コショウだけで何枚も食べられる美味しさでした。ちなみにと畜場は米国ではslaughterhouseと言いますが、豪州や英国ではabattoirと言います。
なおキングアイランドは酪農製品も有名で、キングアイランド産チーズはオーストラリアのトップブランドとなっています。

・地球環境に優しいビーフ

グローバルな経済活動の広がりに伴い、食肉の生産も大規模なビジネスになっています。その中で近年問題視されているのが、飼料用穀物の生産です。トウモロコシなどの飼料用穀物を生産するために農地が使われ、人間が消費する作物の生産に影響が出ていると言われています。ウシ本来の食物である牧草を与えて牛肉を生産するオーストラリアのグラスフェッドビーフは地球環境にも優しい牛肉だと言えるでしょう。

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