私はイデアでライティングや編集の仕事をしています。ほぼ1日中座りっぱなしでパソコンと睨めっこしているため、首や肩周りはガチガチになりがち。イデアで働くようになってから十数年、慢性的な肩こりを何とかしようと、マッサージ、ストレッチ、ウォーキング、入浴…と色々試してきましたが、個人的に最も効果を得られているのが「ヨガ」です。途中ブランクもありましたが、かれこれ10年以上、細く長く続けられています。
肩こりは筋肉の緊張と血行不良が原因で引き起こされます。ヨガは深い呼吸とともに肩や背中周りの筋肉を伸ばすポーズをたくさん行うため、血流が良くなり、肩こり改善にとても効果があります。同時に心身をリラックスさせる癒しの効果もあるので、仕事で疲れた身体にはピッタリ。また、ランニングや筋トレなどと比べて強度が低いので、運動が苦手な自分でも習慣化するのが苦になりませんでした。
ところが、ここ数年は仕事が忙しく、残業が続いて疲れがたまってくると、そのヨガすらやる気力がなくなってしまうことが増えました。テレワークによる運動不足の影響もあってか、体が重くてとにかく動きたくない…。かといって、いくら寝ても何だかすっきりしない…。そんな時に、通っているヨガスタジオで出会ったのが「陰(いん)ヨガ」です。
実は、一口にヨガと言っても様々な種類(流派)が存在します。伝統的なものから現代的なものまで、また、運動量の多いものからリラックスに重きを置いたものまで、30種類以上あると言われています。
陰ヨガは一体どんなものかというと、1980年代にアメリカで生まれた比較的新しいヨガで、中国の「陰陽五行思想」をルーツとしています。陰陽五行思想とは、自然界の全てのものは陰と陽に分けられ、2つの性質がバランスを取りながら世界が成り立っているという考え方。人間の身体も、忙しく活動的でいると「陽」のエネルギーが強くなりバランスが崩れてしまうので、「陰」のエネルギーで調和を取りましょう、というのが陰ヨガの基本的な考え方です。流れるような動きとともに、筋肉をしっかり使って行う、運動量の多いヨガ(世間一般でイメージされるヨガ)の系統を「陽ヨガ」と呼ぶのに対して、座りポーズまたは寝ポーズが中心で運動量の少ない静かなヨガとして、「陰ヨガ」と呼ばれます。
そんな陰ヨガの一番の特徴は1つのポーズを3~5分キープし続けること。時間をかけて行うことで、深層部の筋肉が緩みやすくなります。
代表的なポーズを1つご紹介したいと思います。
■バタフライポーズ
両膝を広げた形が蝶に似ていることから名づけられたポーズ。股関節や太腿の柔軟性を高め、背中や頭、腰をリラックスさせます。
<やり方>
- 左右の座骨を床におろして座り、足裏同士をくっつけて足がひし形になるようにする。
- 息を吸って背筋を伸ばし、吐きながらゆっくりと前屈する。顔を足の上に乗せて、腕は床に置く。
- 力を抜いてそのまま3~5分キープ。
ポイントは無理やり前に倒れようとしないこと。陰ヨガでは、不快感を感じない、心地いいと感じる位置でポーズをキープすることが大事だそうです。重力に身を任せて脱力しましょう。
このように、陰ヨガのポーズはシンプルな形のものが多く、ほとんど動きもありません。たったこれだけ?何分間もじっとしているだけなのに本当に効果があるの?と思われるかもしれませんが、陰ヨガを行った後は全身の緊張が解け、驚くほどぐっすりと眠ることができます。翌朝は少し体が軽くなっているのを実感できると思いますので、お疲れの方に是非おすすめしたいです。
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