日本の静けさを味わう観光地、万葉公園@湯河原

イデアでは1年に1冊ずつ多言語絵本を制作しています。
「日本文化の風景」というシリーズの2022年版は古代への旅がテーマです。その中の「名もなき人々の想い」という記事でご紹介している「万葉集」にゆかりのある場所に行ってみました。
箱根や熱海に隣接した地域で日本の自然を感じられる良さは同じでありながら、心静かに散策できる観光地、神奈川県西部、湯河原の万葉公園です。

この湯河原町営の公園の設備は2021年に全面的にリニューアルされたそうです。公園の入り口は「玄関テラス」という1Fが観光案内所とカフェになっている建物です。その脇には千歳川が流れ、川沿いの遊歩道があります。
千歳川は滝や渓流の表情が豊かで、水音を聞きながら歩くと気分が洗われる感じがしました。

[滝]

遊歩道「文学の小道」は木々の下を歌碑や神社を見ながら歩きます。明治以降の文豪が多く訪れ、夏目漱石や国木田独歩の小説の舞台になったというエピソードを読むことができます。

[遊歩道]

しばらく上り、分岐を右に進んだ先に熊野神社の小さなお社があり、私が訪れたときはちょうど地元の方々が行事の準備か、お手入れか何かで集まって作業されていて、大切にしている様子が伝わってきました。
ここでは手を清めようと手水を使ったところなんとそれが温泉水で、意外な暖かさにびっくり。

[熊野神社説明]

そこからさらに進んだ道沿いに、2.5 mくらいの高さの黒い板囲いが3つほど並んでいます。

中を覗いてみると川側の向きで置かれた椅子が2つ。座ると屋根が無く、頭上に広がる樹木の葉の様子がとてもきれいで、川音を聞きながら上を向いてぼーっと見とれてしまいました。ここが園内で一番気に入った場所です。

[囲い内]

さて、心地よい空間をしばらく堪能したあと、遊歩道をさらに登った先には「湯河原惣湯(Books and Retreat)」があります。こちらは2021年にできた、源泉掛け流しの温泉 (サウナ付) にレストランとライブラリーを併設した有料の日帰り温泉施設。食事なし・食事有りのほかヨガレッスン付きのプランもあるそうです。

遊歩道から川沿いに降りると「渓流散策路」もあり、また景色が違って楽しく歩くことができますし、川を眺めながら休める椅子も設置されています。
海外からの旅行客もゆったりと楽しんでいるように見受けられました。
一人でも二人でも家族連れでも、自然と深呼吸したくなる時間を体験できるかも。

[渓流散策路沿いの眺め]

湯河原町では『鬼滅の刃 湯めぐりの旅』というテレビアニメとのコラボレーション企画が開催されたり、温泉付きのグランピング施設ができたりと、万葉公園以外にも楽しみは広がっているようです。
古くからの温泉文化と現代カルチャーをREMIXさせたユニークな温泉旅館(The Ryokan Tokyo)で文豪の気分を味わうのもよいかも。
町の公式ホームページは、Googleの翻訳サービスを使用して外国語(英語・中国語簡体・中国語繁体・韓国語)でも閲覧できるようになっており(Foreign language – 四季彩のまち湯河原公式ホームページ (town.yugawara.kanagawa.jp))、これから海外でも認知度が上がっていきそうです。定番の箱根や熱海などの人気観光地は連日混雑しています。海外からのお友達と静かに過ごしたい場合など、湯河原も行先候補に入れてみてはいかがでしょう。

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