『広辞苑』の楽しみ方
以前、筆者は当ブログにて『広辞苑』の楽しみ方について記事を執筆しましたが、今回はロゴヴィスタ社から販売されている『広辞苑』アプリの特徴および楽しみ方についてご紹介したいと思います。このアプリはiOS/macOS、Android、MicrosoftといったOSに対応しており、スマートフォンやタブレット、PCなどにインストールすることができます。ここでは筆者が頻繁に利用しているスマートフォン・タブレット版の『広辞苑』アプリについて、紙の辞書およびオンライン辞書と比較しながらその特徴を説明し、更にその楽しみ方について簡単にご紹介します。
紙の辞書との違い
紙の辞書との違いとしては、何よりも辞書を持ち運びしなくて良い点が一番大きいです。それに加えて、文字サイズや背景色といったレイアウトを自分で調整できる点も大きな違いです。紙の辞書だと文字が小さくて見づらいということもありますが、自分が見やすいレイアウトに調整できるので非常に便利です。
言葉の検索も簡単です。漢字を手書きで入力して検索できる機能が入っているので、調べたい言葉の読み方が分からなくても、この方法で調べることができます。また、以下に挙げる通り通常の前方検索だけでなく、後方・完全・部分一致、全文・用例検索が可能になりました。
前方一致:検索キーワードで始まる語句を検索
後方一致:検索キーワードで終わる語句を検索
完全一致:検索キーワードと完全に一致する語句を検索
部分一致:検索キーワードと部分的に一致する語句を検索
全文:検索キーワードを見出し語、または本文中から検索
用例:検索キーワードを用例文中から検索
(引用: https://www.logovista.co.jp/LVERP/shop/ItemDetail?contents_code=LVDIW09010
2024年10月24日閲覧。)
これらの検索機能のおかげで、紙の辞書よりも検索方法が大幅に強化されています。
他にも『広辞苑』には元々幾つかの項目でペン画のイラストが挿入されていましたが、アプリ版では非常に多くの項目でカラー写真が新たに追加されました。「インデックス」ページにはイラストや写真の入っている全項目がカテゴリー別に記載されているので、何らかのイラストや写真が見たい場合は「インデックス」ページからアクセスして見ることができます。『広辞苑』の百科事典としての特徴がより強化された印象です。
以上に挙げた以外にも、実に様々な便利機能が追加されています。ここでは筆者が主に利用している機能についてご紹介しました。皆さんも興味がありましたら、是非調べてみて下さい。
オンライン辞書との違い
オンライン辞書は仕事をする上でも手軽で便利なので使用する機会も多いかと思われます。ただ、無料で使用できる以上仕方がないのですが、広告が表示されてストレスを感じることが多いです。その点、アプリで購入した辞書には広告が一切表示されません。
また、オンライン辞書ですと頻繁に語釈が更新されていきますが、アプリ版の辞書は一度リリースされれば、次の改訂までは語釈が大幅に変更されることがありません。オンライン辞書では以前参照した時と記載されている見出し語や語釈、用例などが異なっているということも起こりえますが、アプリ版ではその心配がありません。
筆者としては、紙の辞書以上に「ネットサーフィン」ならぬ「広辞苑サーフィン」が楽しめるようになりました。検索機能のバリエーションが豊富になったことと、写真が数多く追加されたことが大きな理由です。前回の記事執筆時にはこのアプリの存在自体を知らなかったので、筆者はアプリを入手して以来、アプリならではの楽しみを発掘しました。以下にその例を挙げておきます。
- 語義を知りたい項目を調べた後、全文検索で関連項目を調べる。
例)「犬」について調べたら「イヌ科」という単語で全文検索して、犬の仲間すなわちイヌ科動物について調べてみる。 - 百科事典的な項目を検索して写真を眺めて楽しむ。
- クロスワードパズルを解いていて分からない問題があれば、『広辞苑』であらゆる検索機能を駆使して回答を調べ出す。
現在リリースされている『広辞苑』アプリでも充分情報量が増えたと思いますが、もし今後の改訂で動画や音声(例えば鳥の鳴き声など)が追加されれば、より「広辞苑サーフィン」が楽しめるようになると思います。次の改訂版も楽しみです。
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