Gemini 2.5 Flash Image(通称「Nano Banana」)を使ってみた

以前、「PhotoshopのAI搭載の新ツールを使ってみた」で生成AI関連の記事を紹介しましたが、その後も生成AI界隈は雨後の竹の子のごとく、相変わらず新機能やバージョンアップを繰り返しています。その度にSNSでも大賑わいの様子。筆者は生成AIの中でも、特に画像生成系の話題に注目していますが、今回は遅ればせながら、Googleの画像生成・編集モデル「Gemini 2.5 Flash Image」(通称「Nano Banana」)について、実際にいろいろ試してみた印象をお伝えしたいと思います。

PhotoshopのAI搭載の新ツールを使ってみた

一貫性を保てるからアイデア次第で応用は無限

ここからは、「Nano Banana」でどのようなことができるかをプロンプトと生成結果で具体的に見ていきたいと思います。 

プロンプト:提供する画像の髪の毛をツインテールに変更してください。顔の表情や服装などそのほかは提供する画像のままとしてください。

左側がアップロードした元データ。右がNano Bananaによる生成結果。同一人物らしく一貫性が保たれている。

 

プロンプト:生成したツインテールの画像を使って、髪の毛の色だけをピンクベースのカラーに変更してください。

プロンプト:生成したピンクのツインテールの画像から、髪をモヒカンにして、側面から見た画像を生成してください。顔の表情や服装など髪以外は変更しないでください。

髪の色の変更もお手のもの。正面写真しかアップロードしていないが、アングルを変えた画像も新規に生成できる。

 

プロンプト:提供する画像の人物をアニメ調のイラストに変換し、全身の三面図と、さまざまな表情やポーズを含めたキャラクター設定資料を生成してください。

一枚の画像からキャラクター設定資料を作ることも可能。プロンプトで指示はしていないが、色指定の情報も生成されている。

 

プロンプト:以下の条件で画像を生成してください。

・スーツの男性の服装を2枚目の柔道着に変更。

・ポーズは3枚目の3D CGモデルと同じ飛び蹴りの状態に変更。

・顔の表情や柔道着の色や質感は変更しない。

・足は素足で生成。

3つの画像をアップロードして、新しい画像を生成した例。複雑な画像を生成する場合は、プロンプトを箇条書きで分けたり、手順化したりするとうまくいく。

 

プロンプト:写真のキャラクターから、リアルなスタイルと環境で1/7スケールのフィギュアとその商品パッケージ写真を作成してください。フィギュアは円形のアクリルの台座で自立させ、2枚目の写真のテーブルの上に置いてください。フィギュアの背後には、フィギュアが印刷された商品パッケージを置いてください。商品パッケージは左振りで正面と右側面が見えるようにしてください。

一枚の写真からフィギュアを生成。こちらはGoogleがXで公開してバズったプロンプトを少しアレンジして試してみた結果。プロンプトは、生成したフィギュアとパッケージを、2枚目のオフィスの写真に合成させるような指示になっている。

 

 

イメージ(創造)を形にする鍵はプロンプト

「Nano Banana」は、Google AI Studioで利用できるほか、Google GeminiのWeb版およびスマートフォン版(iOS版/Android版)で利用できます(執筆時点では、無料版は一日100枚まで画像生成が無料)。「Nano Banana」について、さまざまな人がさまざまなアイデアをXに投稿しています。例えば、Googleマップと連携した画像生成(下図)やイラストと実写風景写真の合成、撮影に失敗した写真の修正(影のさし方を変えてしまう)、風景写真から漫画用の背景イラストの作成などなど、挙げるときりがありません。

意図した生成結果を得るには、どのようにプロンプトを書くかが肝になりますが、まずは手っ取り早く、Xの投稿例を検索して、それらをまねてプロンプトの一部を変えるなどしてコツをつかんでいくのが近道でしょう。またGoogleは、作例やその作例のプロンプトを公式ガイドとして公開していますので、「Nano Banana」にチャレンジする方は、一読されることをお勧めします。

「Nano Banana」で生成した画像から動画を生成するなど、動画生成系AIの方も盛り上がってきています。次は動画生成系AIも試してみようかな?

 

プロンプト:提供する画像の場所を使って、ランドマークをアイソメトリック図にしてください。

Googleマップで場所を検索してピンを立てた場所をキャプチャーしたものを、参考画像としてアップロードし、アイソメトリック図(等角投影図)を生成。

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